「 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない 」
9月某日、くもり。
最悪の寝覚め、昨夜飲んだブランデーがこめかみの辺りをキリキリと締め付ける。
僕は冷蔵庫を開けて、中にあったミネラルウォーターをグラスに注ぐとそれを一気に飲み干した。
二日酔いから来る倦怠感は相変わらずだったが、冷たい水を飲んだことで頭痛は幾分か緩和されたような気がした。
僕はキッチンに置いてある木製の椅子に腰を下ろすと、手にした朝刊を広げておもむろに読み始めた。
紙面はどこもかしこも暗いニュースで埋め尽くされており、胸を躍らせるような明るいニュースはどのページをめくっても見当たらなかった。
『 はぁ...なーんかパッとした話題はないもんかね... 』
そんな風に思いつつ、僕はパラパラとページをめくっていった。
『 ......!! 』
と、あるページに至り、僕は新聞をめくるその手を止めた。
そこに掲載されていた情報、それは宝くじの当選番号だった。
『 そういや今日は、オウタムジャンボ宝くじの当選発表の日じゃねーか 』
僕はそんな風に思って、広げた新聞をそのままテーブルの上に置くと、先日購入した宝くじを引き出しの中から引っ張り出してきた。
ほんの冷やかし程度の気持ちで買った、たった10枚の宝くじ。
僕は早速、新聞紙上で発表されている当選番号と自分の持っている宝くじの番号の照合を始めた。
1等――XO( エックス ・ オー )組 A26048
『 ハァ、一度ぐらいは夢見てみたいもんだよな。前後賞で3億かぁ...。もし3億あったら... 』
僕はボンヤリとそんな風に考えつつ、当選番号と手にしている抽選券とをサッと見比べた。
A26040
A26041
A26042
A26043
A26044
A26045
A26046
A26047
A26048
A26049
『 ハハハハ...今回もやっぱダメか...まあ、こればっかりはしょーがねーか... 』
僕はそんな風に思って、手にした宝くじを天井めがけて放り投げようとした。
『 んっ? 』
いつも通りのリアクションにそこはかとない違和感を覚えた僕は、大きく一つ深呼吸をすると、番号の照合をもう一度始めから繰り返した。
1等――XO組 A26048
手持ちの宝くじ
A26040
A26041
A26042
A26043
A26044
A26045
A26046
A26047
A26048
A26049
僕はもう一度慎重に番号の照合を試みた。
( 当選番号 )
A26048( 自分の番号 ) A26048
『 フヌッッ!! 』
僕はかつて経験をしたことが無いような 緊張感に襲われた。
『 ば...番号は合ってるよな...でもぬか喜びは禁物だ。落ち着け〜、落ち着けよ自分。 』
僕は深呼吸を一つして、組番号の確認に移った。
『 当選組は、
XO 組か...僕の宝くじの組番号は... 』
僕は自分の持っている宝くじの組番号へと目をやった。
まずは上一桁目
―― 、
X
『 お、お、お、おっしゃあ!!上一桁目は合ってるぅ!!この後にOが続けば.....!O!O!O!Oよ来ぉい〜〜っっ!! 』
そして運命の下一桁は
―― 、
Q
僕は肩に入っていた力が一気に抜けて、椅子にペタリと座り込んだ。
『 ...ハ、ハハハハ...そ、そうだよなぁ!人生そうそう上手く行くわけがないよなぁ!ま、でも組違いだけど番号が一緒ってことは、10万 は手に入るってことだよな!1等の2億に比べればかなりのグレードダウンだけど、ここは一つありがた〜くいただいておくことに... 』
と、僕が1等の当選を諦めかけていたその時、何処からともなくこんなBGMが聞こえてきた。
”♪ く ・ や ・ し 鼻毛ぽろり〜 鼻毛ぽろり ( HA! ) ぽろり ( HA! ) 泣っかないと ( HA! )”
『 んっ?なんだ、この曲? 』
と
―― 、
Q
↓ ( ぽろり♪ )
O
、 ← 『 O 』 の上に乗っかってた My 鼻毛ちゃんが ぽろりの図。
「 んのあ゛っっ!!こっ、これはっっ!!! 」
僕は手元にあったアイスピックを自分の太ももに突き刺しつつ、バッチリと目の冴えた状態で、もう一度当選番号を確認した。 ( 太ももからは血がドクドクドク... )
( 当選番号 )
XO組 A26048( 自分の番号 ) XO組 A26048
『 .........フム。 』
僕は手元にあったドッグフードを自分の頭に振りかけて、我が家の愛犬 ・ ポジ に自分の頭をガブガブと噛ませつつ、バッチリと目の冴えた状態で、もう一度当選番号を確認した。 ( 頭からは血がドクドクドク... )
( 当選番号 )
XO組 A26048( 自分の番号 ) XO組 A26048
「 あ..あ..当たっとるがなぁ〜!♪リンゴ〜ン、リンゴ〜ン.. 」
( ↑薄れ行く意識の中、右手を高々と天にかざす僕!そして、そのまま絶命
(しない!) )
僕はその場で大きく一つ深呼吸をして、自分の気持ちをなんとか平静に保とうとしたが、胸の鼓動は容易には治まらなかった。
『 前後賞を含めると3億かぁ...。さ、さ、3億あるってことはぁ...あれ買ってこれ買ってそれ買ってどれ買って...でえい!とにかく何であろうと買えちまうじゃねえかっ!!ビバ ・ 宝くじ!これだから人生って素晴らしい!!Ah 素晴らしい!! 』
僕は喜びを押し殺すことが出来なかった。
『 ええと、自分が一番幸せになれる使い道と言ったら... 』
僕の頭の中を、マンション ・ 車 ・ 海外旅行がグルグルと渦を巻いて乱れ飛んだ。
『 ......!!! 』
と、ここである考えが、僕の頭の中に唐突にひらめいた。
僕の頭の中に唐突に生じた思い。それは、
『 ハロプロメンバー全員分のスケジュールを僕が数日間買うってことになったら、一体幾らぐらいするもんなんだろう? 』
というものだった。
『 いやいやいや、落ち着け 落ち着け!よく考えろよ自分!物質的に安定した長期的な優雅な暮らしと、数日間限定の夢物語、お前は一体どっちを選ぶというんだっ!!冷静になれ、自分!! 』
僕だってもう子供じゃない。無思慮のままに刹那的な快楽に身を委ねるよりは、計画的に堅実な将来設計をボチボチ策定し始めてもよいぐらいの年齢だ。
そうだよ、冷静に考えろよ自分...。どちらを選んだ方がより幸せになれるかなんて火を見るよりも明らかじゃないか。
僕はやっと冷静になることが出来た。
どっちを選んだ方がより賢いかというと...
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
( ^▽^)<キャンプ場にはまだ着かないんですかぁ?
僕<はい、はーーい!もうすぐ着くからね〜!もうちょっと待っててね〜!
僕は何故か、ハロプロの面々を乗せたキャンピングカーを運転し、一路キャンプ場を目指していた...
( つづけ )
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「 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない ・ 2 」
冷やかし程度の気持ちで買った宝くじが見事に大当たり!!3億円という大金を手に入れた僕は自分のために家を買うでもなく、車を買うでもなく、ハロープロジェクト全員分のスケジュールを4日分丸ごと買い取ってしまった!
ハロープロジェクトのメンバー約40名が乗り込んだ移動用のバスは、順調にキャンプ場へと向かっていた。運転手である僕はハンドルを握りつつも、後部座席の様子が気になって気になって仕方が無かった。
と、僕のすぐ後ろの席に座っていた加護ちゃんが、こんな風に話しかけてきた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
( ‘д‘)<あのー、すみません。
僕<ん?なんだい加護ちゃん。 ( ← にこやか〜 )
( ‘д‘)<私たちは
おじさん のこと、なんて呼んだらいいんですかね?
僕<!! ( ...お、おじ... ) か、加護ちゃ〜ん、
おにいさん は君たちとそんなに年齢変わらないんだよ〜。おじさんってのはちょっとないんじゃないかな?せめておにいさんぐらいにしといてくれないかな? ( ← なるべく大人っぽい対応を試みる僕 )
( ‘д‘)<え〜!でも、おじさんはおじさんですよ!三十路すぎたら、もうみんなおじさんですよ!
僕<( プルプル... ) あ、あのね加護ちゃん。言っとくけど僕まだ三十路じゃないからね。おじさんおじさん言ってないで、せめておにいさんと呼..( ← 次第に冷静さを失って行く僕 )
( ‘д‘)<分かりました、おっさん!
僕<!! ( ...お、おっさん!?...コッ、コイツっ! ) ( ← 完全に冷静さを失った僕 )
( ‘д‘)<ねえねえ、おっさん...加護たちはおっさんのこと一体なんて呼んだら...
僕<「
神 」。 ( ← キレてる人 )
( ‘д‘)<神ぃ?もっと呼びやすいニックネームとかってないんですか、おっさん?
僕<「
ご主人様 」。 ( ← ますますキレてる人 )
( ‘д‘)<(プチッ!) ニックネームないんですか?じゃあ私がニックネームをつけてあげますよ! ( ← こちらも負けじとキレてしまった加護ちゃん )
僕<ほー。
( ‘д‘)<「
奴隷 」。
僕<( ...ピクピク... )
ドワハハハハ!! ( ← 加護ちゃんの一言に車内大爆笑 )
( ‘д‘)<気に入らなかったですか?じゃあ代わりに...
僕<...ん?なーに? ( ピクピク ) ( ← 怒りを必死に押し殺して、笑顔 )
( ‘д‘)<「
犬 」。
ドワハハハハ!! ( ← 加護ちゃんの一言に、またしても車内大爆笑 )
( 〜^◇^)<コラッ加護!失礼じゃない!謝りなさい! ( ← 調子に乗った加護ちゃんをたしなめる矢口さん )
( ‘д‘)<それなら矢口さんが考えてくださいよ!おっさんのニックネーム!
( 〜^◇^)<えっ、オイラ!?
( ‘д‘)<( じーーっ ) ( ← 矢口さんに向かって 『 変なこと言え光線 』 を発する加護ちゃん )
( 〜^◇^)<んーーと、そうだな...ハイソな感じで 「
ブルーチーズ大臣 」 とか...
ドワハハハハ!! ( ← 矢口さんの一言に車内大爆笑 )
僕<( コ ・ イ ・ ツ ら〜! ) ( ← 怒りに打ち震える僕。一方そんな僕を尻目に... )
( ‘д‘)ノ<よ〜し!こうなったら早い者勝ちだぁ!なんかいいニックネーム思いついた人! ( ← そう言って挙手を求める加護ちゃん )
(0^〜^0)ノ<「
ニセ流れ星 」!
( By よっすぃ〜 )
川o・-・)ノ<「
マッチ売りのビル ・ ゲイツ 」!
( By 紺ちゃん )
(ё)ノ<「
ピンチャポー 」!
( By ガキさん )
( ´ Д `)ノ<「
んあ? 」
( By ごっちん )
キッズども<「
ギブ ・ ミー ・ チョコレート! ( キュルルルルー ) 」
( By ハロプロ ・ キッズ )
ドワハハハハ!! ( ← 乱れ飛ぶニックネーム案に車内大爆笑 )
( ^▽^)<ちょっと!みんな真剣に考えようよ!かわいそうじゃない!! ( ← みんなのあまりのメチャクチャさに割って入る梨華ちゃん )
僕<!! ( あー、梨華ちゃん。やっぱ君だ。僕は君だけだよ! ) ( ← ハンドルを握りつつ涙 )
( ^▽^)<あいぼんもあいぼんよ! 「 犬 」 ってなによ!?本当に失礼ね!
僕<( ああ...梨華ちゃん
♥ )
( ^▽^)<せめて 「
雑種 」 ぐらいにしときなさいよ!ほんとあいぼんはデリカシーがないんだから!!
僕<...... ( ← ハンドルにガンガンと頭を打ち付ける僕 )
( ´D`)ノ<「
隊長 」。
僕<へっ?
( 〜^◇^)<なんで隊長なの、辻?
( ´D`)<ん〜、なんとなく男の人だから...
( 〜^◇^)<良く分かんない理由だけど、なんかいいね。隊長。
(0^〜^0)<...隊長...
川o・-・)<...隊長...
(ё)<...隊長...
( ´ Д `)<...隊長...
キッズども<
ギブ ・ ミー ・ チョコレー.. ( ← 強制退場 )
( 〜^◇^)<じゃあみんなで呼んでみよっか!せ〜〜のっ...
全員<
た〜いちょ〜〜!!
僕<...... ( ← 反応なし )
全員<( ドキドキドキ... ) ( ← な〜んか、みんなドキドキ )
で、
僕<( キラリン☆ )
呼んだかい、ハニー? ( ← 気に入ったらしい )
全員<ワーワーワー!!! ( ← 大はしゃぎ )
...こうして隊長率いるハロプロの面々は、無事にキャンプ場へと到着しましたとさ。
( つづけ )
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「 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない ・ 3 」
ようやく目的のキャンプ場へと到着した一行。到着するとすぐに僕たちは宿泊をするためのテントの設営作業に移った。不慣れな上に人数が多いこともあり、この作業は結構手間取った。 全てのテント設営が完了した頃には、時計の針はそろそろ夕食の準備を始めてもよいぐらいの時間帯を指していた。 僕たちは木陰で一休みしたあと、早速夕食作りの準備に取り掛かった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
僕<さーてと、じゃあバーベキューの準備をしちゃおうか。まずは持ってきた肉とか野菜をスライスしなくちゃいけないね。えーと、料理が得意な人は...
( ● ´ ー ` ● )ノ<べさ。
僕<あ、なっち。そうだね、なっちは料理が得意だって言ってたもんね。 えーっと、あとは...
( ´ Д `)ノ<んあ。
僕<あ、ごっちん。じゃあお願いしちゃおうかな?そこに置いてある包丁使ってね。
(0゚v゚0)<じゃあ私とまいちゃんも...
僕<あ、あさみ。そうだね、カントリーは毎日牧場で牛や馬をさばいてるんだもんね。
(0゚v゚0)<そうそうそう、毎日牛や馬をさばいて......
ねえよっ!!( ポカッ! )
僕<アテテテテ...じょ、冗談だよ、冗談。じゃあ二人にもお願いしてっと...
(▽^ )<( そろ〜〜っ... )
僕<あっ!梨華ちゃん!!
(▽^ )<!!( ビクッ )
僕<梨華ちゃんも料理って得意だったっけ?
( ^▽^)<え...えーと、まあ、そこそこ...
僕<そっか。じゃあ梨華ちゃんにもお願いしちゃおうかな?
( ^▽^)<えっ!?えーーと...
僕<料理、得意なんだよね?
( ^▽^)<う...うん...
僕<じゃあそこの包丁使って。ケガしないように気をつけてね。
( ^▽^)<う...うん...
( 〜^◇^)<あれぇ?なにやってんのさ梨華ちゃん?
( ^▽^)<あ、矢口さん。えーと...
僕<料理上手な梨華ちゃんの見事な包丁さばきを拝ませてもらおうかと思ってね。食材のスライスをちょっとお願いしたんだ。
( 〜^◇^)<『 料理上手 』?
僕<うん。
( 〜^◇^)<誰が?
僕<梨華ちゃんが。
( 〜^◇^)<......( ← 包丁を持って俯く梨華ちゃんと僕の顔を交互に見比べる矢口さん )
( ^▽^)<......
僕<......
で、
( 〜^◇^)<ド......
僕<??
( 〜^◇^)<
ドワハハハハハハハッ!!!
僕<????????????
( 〜^◇^)<梨華ちゃんが料理上手ぅ!?
おにぎりもまともに握れないのにぃ!?
( ^▽^)<!!!
僕<へっ?
( 〜^◇^)<あ〜ウケる!相当ウケる!梨華ちゃんが料理じょう...プププッ!ダメだぁ、我慢できない!この面白さを誰かに伝えたいっ! あっ、裕ちゃーーん!! あのね〜...( ← そう言って走り去る矢口さん )
僕<え、えっとぉ、梨華ちゃん...ぶっちゃけた話、お料理は得意...なのかな?
( ^▽^)<( コクリ )
僕<あ、なーんだ!じゃあ矢口さんの言ってたことはウソだったんだ!じゃあやっぱり梨華ちゃんにも手伝っ...
( ^▽^)<...お料理は得意ですよ。
僕<うんうん♪
( T▽T)<主に
味見と後片付けが。
僕<.........
( ^▽^)<...!! そうだ!あのぉ、隊長?
僕<んっ?
( ^▽^)<白玉って
焼いたら美味しくないですかね?私、白玉作るのは得意なんですけど...
僕<.........えーっとね、梨華ちゃん.........
( ↓ 一方こちら、フルーツポンチを作成中の辻ちゃん )
( ´D`)<こう見えても辻は、結構お料理得意なのれす。フルーツポンチなんてお手のものなのれす。
( キリキリキリ...パカッ! ) ( ← パイナップルの缶を開ける辻ちゃん )
( ´D`)<刻むのれす、刻むのれす...この憎しみを心の奥底に刻み付けてやるのれす。( ← つ、辻ちゃん? )
( スッ ) ( ← 今度はリンゴを手にする辻ちゃん )
( ´D`)<次はリンゴをむくのれす。
( ショリショリ... )
( ´D`)<...美味しそうなリンゴなのれす...
( ショリショリ... )
( ´D`)<...本当に美味しそうなリンゴなのれす...
( ソ〜ッ... ) ( ← 目の前に置いてあるリンゴに手を伸ばす辻ちゃん )
( ´D`)<( ハッ! ) ダ、ダメなのれす!みんなが楽しみに待っているのれす!つまみ食いなんてしちゃいけねーのれす!
( しかし、リンゴを見つめるこの顔 → )
<ジーーッ...
( ´D`)<...こんなにいっぱいあるのれす。一切れぐらい食べても分かりゃしねーのれす。
( キョロキョロ ) ( ← 周囲に誰もいないことを確認 )
( ´D`)<ゴクッ...
で、
( ´D`)<( モシャモシャ ) う...うまいのれす!
( 一切れのつもりが、怒濤の如くリンゴをむさぼり始める辻ちゃん )
( ´D`)<( ガシュガシュ ) う...うま...
こりゃやめられねーのれす!!
( バリボリゴキュゴキュ! ) ( ← とうとう皮ごとかぶりつき始めた辻ちゃん )
と、
僕<えーーとっ、ガーリックガーリックっと...
( ´D`)<!! ( ゴクン! ) ( ← 背後に人の気配を感じた辻ちゃん、思わず手に持っていたリンゴ2個を丸呑み! )
僕<辻ちゃーん!にんにくってどこに置いといたっけ?
( ● ´ D ` ● )彡<んっ?( クルリッ ) ( ← 辻ちゃん、トランスフォーム完了! )
僕<あれ?辻ちゃん?...かと思ったら
なっち か。何してるのこんなところで?
( ● ´ D ` ● )<え...えーと、ののが急におなか痛いって言いだしたから、代わりになっちがリンゴの皮をむいているのれ...
僕<”のれ”?
( ● ´ D ` ● )<...べさ。
僕<あ...そうなんだ。ところでなっち、にんにくってどこに置いといたっけ?
( ● ´ D ` ● )<にんにくは...一人一人の心の中にちゃんとあるんだべさ。
僕<へっ?
( ● ´ D ` ● )<と、とにかくここにはないんだべさ!2個丸呑みはいい加減苦しいから、さっさと向こうに行くのれ...だべさ! ( ← そう言って、手にした包丁に鈍い光をみなぎらせる偽なっち )
僕<わわっ!分かったよ。じゃあ向こうの方探してみるよ。変ななっちだなぁ...
( ジーーッ ) ( ← 遠ざかっていく僕を黙って見つめる偽なっち )
( ● ´ D ` ● )<( ホッ ) やっと行ったのれす。つまみ食いが隊長にバレたりしたら、きっと市中引き回しの上、デコピンの刑が待ち構えているのれす!危ないところだったのれす!
( コトッ ) ( ← 手にしていた包丁をまな板の上に置く偽なっち )
( ● ´ D ` ● )<さてと、リンゴを2個も頬張っているのはさすがに苦しいのれす。さっさと吐き出しちまうのれ...
( ● ´ ー ` ● )<あれー?隊長どこに行っちゃったのかなぁ? ( ← 本物登場 )
( ● ´ D ` ● )<!!
んで、
なっち → ( ● ´ ー ` ● )バッタリ!!( ) ← 偽なっち
( ● ´ ー ` ● )<んんんんー?
( ● ´ D ` ● )<( ドキドキドキ... )
( ● ´ ー ` ● )ノ サッ( )ノ サッ
\( ● ´ ー ` ● ) サッ\( ) サッ
( ● T _ T ● ) エグッエグッ( ) エグッエグッ
( ● ´ ー ` ● )<ああ....な〜んだ、
鏡 かぁ。びっくりしたべさ〜。おっとと、それよりも隊長はと...たーいちょ〜!たーいちょ〜!... ( スタスタスタ... )
( 偽なっちから次第に遠のいて行く本物なっち )
( ;)<......( ← 一人残った偽なっち )
んで、
●三( )三●<( シュポンッ!! )
( ← リンゴ放出 )
( ´D`)彡<( クルリッ ) フ〜〜...確実に10歳は老けたのれす...
( つづけ )
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「 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない ・ 4 」
なんやかんやでキャンプも二日目に突入した。「 雄大な自然に触れよう 」をテーマに今回のキャンプを企画した僕は、みんなを引き連れて午前中から山の中へと フィールドワークに出かけることにした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
僕<は〜い、じゃあなんか異常があった時にはすぐに僕の方まで連絡してねー。
川o・-・)ノ<た、隊長!!
僕<ん?まだ出発前だっていうのにどうしたの紺ちゃん?
川o・-・)<キッズの子が
早速2人行方不明です!
僕<へっ?まだ山にも入ってないのに?やれやれ、大丈夫かなぁ...。で、紺ちゃんいなくなったのは誰?
川o・-・)<キッズA と キッズBです。
僕<そっか。じゃあみんなはここにいてね。ちょっと探してくるから。お〜い!キッズA と キッズB〜!
川o・-・)<あ、隊長!!
僕<ん?なんだい紺ちゃん?
川o・-・)<隊長はキッズA と キッズBの顔と名前、ちゃんと一致してますか?
僕<何言ってるの!勿論ちゃんとして......
川o・-・)<「 して 」?
僕<...して...ないかも......
川o・-・)<はぁ...じゃあとりあえず、キッズの顔と名前をしっかりと覚えることからまず始めましょうね。
僕<は、はい...よろしくお願いします、紺野先生...。
( 5分後、キッズA と キッズBを無事に発見。全員揃った状態で早速山の中に入る一行。 )
(0゚v゚0)<あ、まいちゃん!あそこにタヌキがいるよ〜。かわいいね〜!
(マ⌒_ゝ⌒イ)<あ、本当だー!かわいー!こっちにおいで〜。
僕<フフフ....カントリーも何だか嬉しそうだな。最近は東京での仕事ばかりだから、久しぶりに大自然に触れることが出来てやっぱり嬉しいのかな...。 良かった良かった...。
(0゚v゚0)<あ〜、やっぱり自然の中は気持ちがいい...
グルルルル...
僕<?
(マ⌒_ゝ⌒イ)<ホント。自然の中にいると心が洗われ...
グルルゴシュゴシュ...
僕<??
( 次第次第に目つきが鋭くなっていくカントリーの2人 )
僕<んんっ?あさみとまいちゃん、どうかしたのかい?
(0 ̄v ̄0)<...... ( ← 無反応 )
(マ ̄_ゝ ̄イ)<...... ( ← 同じく無反応 )
僕<な...なんか様子がおかしいけど、2人とも大丈夫!?
と、
(0゚皿゚0)<
キシャーッ!! ( ← 物凄い勢いで走り出すあさみ )
(マ゚皿゚イ)<
キシャシャーッ!! ( ← 同じく物凄い勢いで走り出すまいちゃん )
僕<うわわっ!!どどど、どうしたっていうの2人ともっ!!
( ´D`)<...目覚めてしまったのれす...
僕<えっ?な、何が、辻ちゃん?
( ´D`)<2人の中に眠っていた
花畑仕込みの野性のエナジー が、ここに来て突如として目覚めてしまったのれす。もう誰も2人のことを止められねーのれす...
僕<マママ、マジっすかーー!!
(0゚皿゚0)<ヨ、ヨシタケー!テメエ ガ ニクイ...グルルルルー!!
(マ゚皿゚イ)<ヨ、ヨシタケー!ウマニノッテルト ケツガ イテエンダヨー...グルルゴシュゴシュ!! ( ← そう言って梨華ちゃんの横を走りぬけるカントリー )
( ^▽^)<きゃっっ!!
僕<り、梨華ちゃん!!大丈夫かっ!!
( ^▽^)<う、うん。大丈夫。それよりもあの2人はどこに.... ( ← キョロキョロと辺りを見回す梨華ちゃん )
僕<え、えーーと...
川o・-・)ノ<た、隊長!!
僕<んっ?!どうした紺ちゃん!!
川o・-・)<この騒ぎで、
キッズの子が1人行方不明です!
僕<ええっ!?こんな時にぃ?全く手のかかるガキども...
川o・-・)<「 ガキども 」?
僕<や、や!本当に手のかかる素敵で愉快なお子様たちです!!ちょぉっと待ってね紺ちゃん。まずは野生化したカントリーの2人をどうにかすることが先決なんで...
川o・-・)<じゃあキッズの子は、私とまこっちゃんの2人でちょっと探してきます。
僕<えっ!?大丈夫2人で?
川o・-・)<大丈夫です!ねっ、まこっちゃん!!
∬´▽`∬<へい。
僕<じゃあ気をつけてね、この場所で待ってるから必ず戻って来るんだよ。
川o・-・)<はい。じゃあ行ってきます!あ、それと隊長...
僕<んっ?
川o・-・)<カントリーの2人なら、ホラあそこに.... ( ← そう言って岩場の方を指差す紺ちゃん )
僕<あ、本当だ!ありがとう紺ちゃん。じゃあ僕はカントリーの2人を何とかするから、紺ちゃんとまこっちゃんはキッズの探索の方をお願いね。
川o・-・)<はい!
∬´▽`∬<へ〜い。
( キッズ探索のためにその場を後にする2人 )
僕<さてと、カントリーの2人だ。う〜ん2人とも岩陰にかがんで、一体何をやっているんだろう?
(0゚皿゚0)<......
(マ゚皿゚イ)<......
( 無言のまま一点を見つめる2人。その視線の先には... )
山鳥<ポロッポ〜、ポロッポ〜♪
僕<ん?鳥??
で、
(0゚皿゚0)<トリ ナベ マイウー!! ( ← そう言って山鳥をしとめにかかるあさみ )
(マ゚皿゚イ)<トリ グツグツニテ マイウー!! ( ← 同上 )
山鳥<ポ、ポ、ポロッポー?!
ガシッ!! ( ← 見事に山鳥を素手で捕獲! )
僕<!! 凄い瞬発力だ。人間離れしてる...
(0^〜^0)<かっけー!!
( 山鳥を捕まえたカントリーの2人。嬉々としてみんなのいる所へと戻って来る。 )
( ^▽^)<( ビクッ!!! ) ( ← 鳥を見てビビる梨華ちゃん )
僕<梨華ちゃん...大丈夫?
( ^▽^)<う...うん... ( ← やせ我慢 )
山鳥<ポロッポー!ポロッポー!
ジタバタ ジタバタ.... ( ← あさみの手の中で暴れる山鳥 )
(0゚皿゚0)<ムムム...コノママジャ クエネーナー...
(マ゚皿゚イ)<...クエネーナー...
で、
コキッ!! ( ← 何をしたかはご想像にお任せします... )
僕<!! おわわっ!凄いことするな〜...
(0^〜^0)<さらにかっけー!!
( ^▽^)<...... ( ← 無言 )
僕<あれれ?あんな衝撃映像を目の当たりにしたのに、反応が薄いね梨華ちゃん?
( ^▽^)<......
僕<梨華ちゃん?
( ^▽^)<......
僕<!! お〜い、誰か塗れタオル持ってきてー!!
( ^▽^)<...... ( ← 立ったまま気絶してる )
( カントリーの2人もようやく正気に戻り、紺ちゃんたちの帰りを待つ一行。あれから既に1時間近くが経過していた。 )
僕<遅いなぁ...紺ちゃんたち...
(ё)<ほんと...どうしたんだろ?
僕<...... ( ← 非常に心配 )
(ё)<あっ、そうだ!!
僕<んっ?どうしたのガキさん?
(ё)<いや、ちょっと試したいことがあってですね、ちょっと待ってて下さいね。愛ちゃ〜ん、愛ちゃ〜ん... ( ← そう言って高橋さんのことを呼ぶガキさん )
川’ー’川<高橋やよ。私になんか用、里沙ちゃん?
(ё)<ほら、あさ美ちゃんとまこっちゃんがなかなか帰って来ないからさ、
アレ、試してみようかと思うんだけど...
川’ー’川<ああ、
アレね。
僕<??
アレって何のこと?
(ё)<まあまあ、いいからちょっと見ててくださいよ。いくよ、愛ちゃん!
川’ー’川<オーケー。
僕<??
(ё) 川’ー’川<テーテケッテー (← モールス テッテケテー信号 & ガキさん回転開始!)
川’(ё)’川<テッテケテー
川’ー’川 (ё )<テケッテーテケッテー
川’ー’川)<テッテケテー
(川’ー’川<テケテケテケッテー
(ё) 川’ー’川<テッテケテー
僕<!!
川’ー’川<あさ美〜〜、麻琴〜〜、こっちやよ〜。
(ё)<あさ美ちゃ〜〜ん、まこっちゃ〜〜ん、こっちだよ〜。
僕<( こ、これで本当に戻ってきたら凄いよなぁ... )
( 3分後 )
( `.∀´)<んっ?あれ紺野と小川じゃない?!
( ‘д‘)<あー!あさ美ちゃんとまこっちゃんだー!!
僕<ハウアッ!!ほ、本当だ!!お〜い、紺ちゃぁ〜ん!まこっちゃぁ〜ん!こっちだよー!!
( 僕たちの姿を発見して、こちらにやって来る2人 )
川o・-・)<ここにいたんですかー!や〜、道に迷っちゃいました〜。
∬´▽`∬<こわかった〜。
僕<良かったー、無事で。だけどよくこの場所が分かったねぇ...
川o・-・)<なんだか愛ちゃんと里沙ちゃんに呼ばれた気がして...
∬´▽`∬<なんか引き寄せられたんですよね。
僕<( ス、スゲェ、効果があったんだ、
アレ。しかし一体どういう原理なんだろーな?5期のメンバーにしか分からない波動みたいなもんが発生してるのか? )
川o・-・)<あ、それはそうと隊長!キッズの子も無事ですよ。
僕<( ブツブツブツ... ) あ、ああ。本当にみんな無事でよかったよ。よしじゃあみんな揃ったところで、そろそろ下山しようか!
川o・-・)<はいっ!
( みんな揃って下山開始。
んがしかし10分後... )
川o・-・)ノ<た、隊長!!
僕<( ドキッ! ) 紺ちゃんどうした!まさかまたキッズの子が?
川o・-・)<はい。キッズの子が...
僕<( ハァ〜〜... ) ( ← ため息 )
川o・-・)<いつの間にか
3人増えてます!
僕<あー、いなくなったんじゃないの?OKOK、勝手に増えてる分には問題ない。一まとめにして連れて帰っちゃおう。 『 ハロプロ ・ キッズ勝手に増加 』 うん、いいじゃない。
( ^▽^)<( いいのか? )
( つづけ )
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「 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない ・ 完結編 」
キャンプもとうとう3日目。早いもので、明日の昼にはもうこのキャンプ場を後にすることとなる。最後の宴ということで、その日の夕食は非常に豪勢なものとなった。お姐さんチームはいい感じでアルコールも入り、3日目の夜は否応なく盛り上がることとなった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
从#~∀~#从<お〜う!隊長、飲んどるかっ!飲んどるかっ!飲んどるかぁっっ!?
僕<ね、姐さん!ちょっとペースが速すぎやしませんかっ!!もう既に、ポン酒一升行っちゃってますよ!大丈夫っすか?!
从#~∀~#从<なーにお固いこと言うてんねん!アンタはアタシの酒が飲めないって言うのか?隊長、そーいうことなのか?そーいうことなのか?ええっ!?
僕<いえいえ、そんなめっそうもない...行かせて頂きますっ!! (涙) ...
グビッグビッ...
从#~∀~#从<おおっ、隊長ええ飲みっぷりやなぁ!!ウチも負けてられへん!もうグラスじゃ間に合わへんからドンブリ持って来いや、ドンブリーーッッ!!
( `.∀´)<こーなると裕ちゃんは誰にも止められないわよー!!
僕<ええっ!?マジっすか圭ちゃん?!姐さんはこっからさらに登り調子になっちゃうって言うんですか?! ( フラフラ... )
( `.∀´)<フフフ...ご想像にお任せします...
从#~∀~#从<おおっしゃ、今夜はトコトン飲むぞぅ!!つーか最終的には、酒に浸かって溺れるぞぅ!!覚悟はええかぁ〜〜っ!!
僕<ヒーーッッ!!
( 2時間後。姐さんがうつらうつらとし始めた隙に、河原の方へとやって来た僕。 )
僕<フーッ...姐さんは本物の酒豪だよ...。ウエッ、気持ちワル...
ヒューーッ...パンパンッ ( ← 酔っ払いの目の前で打ち上げ花火が上がる )
僕<んっ?そっか、年少チームは河原で花火をしてたんだっけ...。どーれ、ちょっと様子を見てこようかな...
( テクテクテク... )
キッズども<ワイワイ...キャーキャー...
僕<ああ、いいね。ここは本当に平和だね。ああやって無邪気にはしゃぐ姿を見てると、心が洗われるね...。さてと、5期メンの方はと...
5期メン<アハハハ...ワーワー...
僕<5期の子たちも楽しそうだなぁ。ああ見えてもまだまだ子供だもんなぁ。お酒の力無しであそこまで盛り上がれるのは、正直ちょっと羨ましかったりして..。さてと、4期の子たちもあんな風に無邪気に楽しんでくれてるかな...
4期メン<
行けーっっ!ウオリャーーッッ!! ドンパチドンパチ!!
僕<......
(0^〜^0)<やったなぁー!あいぼんっ!お返しだーっ!
パンパンパン!! (← ロケット花火を乱射)
( ‘д‘)<ええーい!くらえー、よっすぃー!!
パンパパン!!
僕<コラーッ!よっすぃ〜、あいぼん!!君らはなんでそんなに好戦的なんだ?!もうちょっと辻ちゃんとか梨華ちゃんを見習って、こうおしとやかに...
( ^▽^)<
キャハハハハ...それそれそれーっ!!どうだーっ、のの〜!! パンパン!!
( ´D`)<負けてられねーのれす!!くらうのれす、梨華ちゃん!!
ヒューパンパン!!
僕<!! ( ふ、2人まで... ) コラー、やめなさい4期!!人に向けて発射したら危ないでしょうがー!!
( シーーン...... ) ( ← 沈黙 )
僕<( んん?やけに素直だな? )
( ‘д‘)<( ニヤリ ) ターゲット...
僕<( ピクッ )
( ^▽^)<ロック ・ オーーンッッ!!
僕<( ビクビクッ!! )
( ´D`) & (0^〜^0)<発っ射ぁぁーーっっ!!
ヒューーッ パンパンパンッ!!!
僕<ウワワワワ!!アツイアツイ!!やや、やめなさーーい!! ( ← 必死で逃げ惑う大人 )
( ´D`)<撃つのれす、撃つのれす!明日に向かって撃つのれす!!
パンパンパン!!
僕<コ、コラァッ!辻ちゃん!! ( ガシッ ) ( ← 近くで迎撃していた辻ちゃんの腕を掴む僕 )
( ´D`)<たいちょお...くらうのれーす... ( フラフラフラ... )
僕<ん? ( クンクン ) つ、辻ちゃん...?君、ひょっとしてお酒とか飲んじゃってるんじゃ...
( ´D`)<さっき中澤さんに 「 これ飲みな 」 って言われて、4人でジュースを飲んだのれす。そしたらなんだか、楽しくて楽しくて仕方がないのれすぅ...
僕<!! ね、姐さん!まさかっ!!
コツッ
♪カランカラーン
僕<...... ( ← 無言のまま蹴飛ばした空き缶を拾い上げる僕 )
” チューハイですたい♪お酒は二十歳になってから飲むよろし♪ ”
僕<ズゴーーン!やっぱりやっぱり!飲んじゃったのね君ら!!2、4、6 ...10本空いてるってことは、ひとり頭2.5本飲んじゃったってことかよ!大丈夫か、大丈夫か?!気分悪くなった人はいないか?!
( ´D`)<だ〜いじょうぶなのれぇす♪ちょっと陽気になったらけなのれぇす♪
(0^〜^0)<オール オッケェー!!
( ‘д‘)<チッ、もっと上等な酒はねえのかよ...
僕<3人はまあ、大丈夫...かな?残る1人がちょっと不安なんだけど... ( チラッ )
( ^▽^)<
わぁーーいわぁーーい♪た〜のし〜なー♪ ( スダダダダーッ!! )
僕<あっ、梨華ちゃんどこに行くのさ!危ないよ!! ( ← そう言って森の中へと走り去った梨華ちゃんの後を追いかける僕 )
( ^▽^)<それーっ!進めぇーっ!! ( タタタタターッ... )
僕<( ハァハァ...梨華ちゃんって案外足が速いんだよな... )
( ^▽^)<ゴー ゴー ゴォー!!
僕<( フゥフゥ... )
( ^▽^)<( タタタタターッ......ピタッ! ) ( ← ひとしきり走った後、突然立ち止まる梨華ちゃん )
僕<!! のわっ! (ズデデェー!) (← 立ち止まった梨華ちゃんを避けようとして、派手にスッ転ぶ男)
( ^▽^)<......
僕<イデデデデデ...もう梨華ちゃん、急に立ち止まらないでく...
( ^▽^)<たーいちょ
♥ ( ← 転んだ僕に急接近 )
僕<( ドキッ! ) えっ!?ど、どうした梨華ちゃん?
( ^▽^)<敵軍の秘密基地を発見したのであります!! ( ビシッ! )
僕<へっ、秘密基地? ( キョロキョロ )
( 数十メートル先に古ぼけたロッジを発見 )
( ^▽^)<今あそこに攻め入れば、敵を一網打尽に出来るのであります!!石川二等兵、行ってくるのであります!!
僕<行ってくるって ...あ、梨華ちゃんちょっと待ちなよ!危ないよ!あんな古い建物の中に入るだなんて!
( ^▽^)<それーっ、みんな続けぇー!! ( 立ち入り禁止のロープをくぐって建物に向かう梨華ちゃん )
僕<ダメだ...聞こえてない。 ( ダッシュ )
( ^▽^)<たのもーっ!! ( ガチャ! )
( シーーン... )
( ^▽^)<あれっ?誰もいないや...
僕<ハァハァハァ....梨華ちゃん、危ないから外に出ようよ。梨華ちゃんが怪我でもしたら僕...
( ^▽^)<おのれーっ!逃げおったなー!! ( ← 聞いちゃいねえ )
僕<梨華ちゃん!ほら、もう外に出るよ!!
( ^▽^)<うわぁーい!うわぁーい! ( ドターンバターン! )
僕<!! ほら梨華ちゃん危ない!そんなに走り回ったりして、もし床板が腐ってでもいたら...
と、
メキメキメキッ!!
( ^▽^)<キャッ!!
僕<!! 危ないっ!! ( ← 咄嗟に梨華ちゃんの手を掴む僕 )
ドッスーーン!! ( ← 床が抜け落ちて地面に落下 )
僕<テテテテ... ( ハッ! ) り、梨華ちゃん大丈夫かっ!痛いところは無いかっ!
( ^▽^)<隊長がクッションになってくれたから、だ〜いじょ〜おぶぅーいっ! ( ← 僕の上でピースサインをする梨華ちゃん )
僕<( ホッ ) よ、良かった...
( ^▽^)<てなわけで、おやすみ〜。グーグーグー...
僕<てゆうか梨華ちゃん、そのまま寝ないっ!凄く重いんだから僕の上からさっさと降り...
ポカッ!
僕<イテテテテ...何するのさ梨華ちゃん!
( ^▽^)<梨華ちゃんは全然重くないのですっ!デリカシーの無い人は嫌いなのですっ! ( プイッ )
僕<( ダ〜メだ...全然酔いが覚めてないな... )これはこれは、大変失礼いたしましたお姫様。さあ、お手を... ( ← そう言って梨華ちゃんの手を取る僕 )
( ^▽^)<うむ、苦しゅうない♪
( 僕の上から降りて、隣にチョコンと座る梨華ちゃん )
僕<( さーてと、どうしたもんかな...。床上に上がろうにも、結構な高さがあってジャンプしても手が届きそうにないし、床下からどこか外に出れそうな所はと... )
( 僅かに届く月明かりを頼りに、床下を調べて回ろうと立ち上がる僕 )
( ^▽^)<どこに行くのじゃ?
僕<ちょっと城下を見回りに。お姫様はそこでごゆっくりとお休みを。
( ^▽^)<苦しゅうない♪
僕<( テクテクテク...外に出られそうな所は...なさげだなぁ...。 とにかくこう暗いとどうにもしようがないな...。むやみやたらに動いて余計な体力を消耗するよりも、明るくなるのを待ってから行動した方が良さそうだな... )
( ^▽^)<隊長、これへ。
僕<如何なさいました、姫。( 「 姫 」 と 「 隊長 」...なんちゅう組み合わせじゃ... )
( ^▽^)<わらわは何だか眠くなったのじゃ...
僕<( そりゃああれだけ飲んで、走り回ればね... )
( ^▽^)<よって眠るのじゃ...おやすみ... ( コテッ ) ( ← そう言って僕の肩に頭を乗せて、目を閉じる梨華ちゃん )
僕<( なんだかんだ言って、まだまだ子供だね梨華ちゃんも... )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<......
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<( ちきしょう...かわいいなぁ... )
( ´▽`)<...ん...う〜ん... ( 僕の肩の上に乗っていた梨華ちゃんの顔がちょっと上向き加減になり、梨華ちゃんの寝顔を見つめていた僕の顔と超接近! )
僕<!! ( ドキッ )
( ´▽`)<う...ん...
僕<( のわーっっ!!梨華ちゃんの顔がこんなに近くに!! )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<( ...梨華ちゃんの唇...
ゴクッ... )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<ブンブンッ! ( イ、イカンイカン!何を考えてるんだ!寝ている隙にそんなことをしちまうだなんて、断じてイカン! )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<( い、石だ!石になるんだ!どんな魅力的な誘惑にも負けない石になるんだ! )
( ´▽`)<う...ん... ( さらに僕にもたれかかり、身をよじらせる梨華ちゃん。 )
僕<!! ( ドキッ )
( Tシャツの隙間から胸元がチラリ... )
僕<( ダ、ダメだったら梨華ちゃん!!そんな格好されたら我慢...出来なく... )
( ´▽`)<う...ん... ( 肩口からさらに頭を滑らせて、僕のおなかの辺りに顔をうずめる梨華ちゃん。 )
僕<!! ( 我慢 ガマン GAMAN がまん 我慢... )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
( 鼻腔をくすぐる梨華ちゃんのシャンプーの香り )
僕<!!!! ( がまん 我慢 ガマン GAMAN がまん... )
( ´▽`)<う...ん...
モゴモゴ...
( 僕のおなかの辺りで、モゴモゴと口を動かし始める梨華ちゃん )
僕<!!!!!! ( がっ、がまん 我ま...ん ガマン GYAMEN がまっぬ... )
( ´▽`)<...ううん...
スリスリ...
( 僕の ○○○ に胸をこすり付ける梨華ちゃん )
僕<!!!!!!!! ( GEMAN がっまぬ ガまヌ¥お:fぱぺ◎おろpkfこえp☆gtb♪ん )
で、
ブチブチッッ!!! ( ← 何かがキレた音 )
僕<( ヒ、ヒヒヒ...キスしたり触ったりしても分かりゃしねーんじゃねーの?泥酔してるんだし、どーせバレやしねーって... ) ( ← 壊れた )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<(
やっちゃえ!! )
( 梨華ちゃんの脇を抱えて床に横たえる僕。そして梨華ちゃんの上に馬乗りになる。 )
( ドックン...ドックン... )
僕<( ずっとずっと好きだったんだ... )
( 梨華ちゃんのTシャツの裾を掴む僕。 )
僕<( その微笑みを僕だけに向けて欲しいんだ... )
( スルスルと梨華ちゃんのTシャツをめくり上げる。 )
僕<( 愛して、いるんだ... )
( 梨華ちゃんの唇に顔を近づける。 )
と、その時
――
( ´▽`)<...アハハハ...たいちょお...おもしろぉい...
ムニャムニャ...
僕<( ピクッ! )
( ´▽`)<...たいちょお...お願い...手、離さないでね...
僕<......
( ´▽`)<...ムニャムニャ...
僕<( なにを...... )
( ´▽`)<...うわぁ...凄くきれい...
僕<( なにをやってるんだ、僕は? )
( ´▽`)<...ムニャムニャ...
僕<( いくら酔っているとはいえ、こんな風に僕の胸で眠ってくれているということは、それだけ梨華ちゃんが僕のことを信頼してくれているってことじゃないか... )
( ´▽`)<...スヤスヤ...
僕<( そんな梨華ちゃんの信頼を裏切って、僕が自分の欲望のままに彼女のことを弄んだりしたら、梨華ちゃんは一体どんな風に思う? )
( ´▽`)<...う...ん...
僕<( 「 愛してる 」だとか聞こえのいいセリフを口にしておきながら、実際に僕が今しようとしていることは何だ?僕は彼女に対して、取り返しのつかない深い傷あとを刻みつけようとしているんじゃないのか? )
( ´▽`)<...た〜いちょ...
僕<( 梨華ちゃんが嘆き悲しむ姿なんて、一体誰が望むって言うんだよ... )
( スッ ) ( ← 胸元までめくり上げた梨華ちゃんのTシャツを元に戻す僕 )
僕<( ゴメンね...梨華ちゃん....僕はバカヤロウだ...正真正銘の大バカヤロウだ... )
( ピシッ、ピシッ! ) ( ← 両方の手で自分の頬を張る僕 )
僕<( フーーッ......よしっ!! )
( 梨華ちゃんの上半身を抱え起こして、再び自分の肩に持たれかからせる僕 )
僕<( 大丈夫だよ、梨華ちゃん。今晩は僕が、
寝ないで君のことを支え続けるから。寝ないでずっと君のことを守り続けるから.....だから安心してお眠り、梨華ちゃん... )
( そして1時間後... )
僕<...Zzzzz...Zzzzz... ( ← おバカさん )
( ^▽^)<隊長、隊長!
僕<...フガフガ...
( ^▽^)<隊長!ねえ、隊長ったら! ( ユサユサ )
僕<..
う〜ん、もう飲めないッス姐さん..
ジュルジュル...って、あれ?夢..か... ( ホッ )
( ^▽^)<もう!のんきに眠ってる場合じゃないよ!ねえ、隊長....ここ何処なんだろ?暗くて全然分からないよ...
僕<ん?ああ... ( 君は全然覚えちゃいないわけだね... )
( ^▽^)<どーしよう!みんな何処に行っちゃったんだろう? ( オロオロ )
僕<( 「 君が酔っ払って走り回った重みで、床が抜けちゃったんだよ♪ 」 なんて、とても言えないよな... )
( ^▽^)<( オロオロオロ )
僕<( この暗闇と異様な静けさで、梨華ちゃんも相当不安がってるみたいだし... )
( ^▽^)<( オロオロオロ )
僕<( 梨華ちゃんの動揺を落ち着かせるためには、と... )
( ^▽^)<...ひょっとして私たち、遭難しちゃったの?!
僕<( 「 遭難 」 ...? ピンッ! ) ...救助...訓練...
( ^▽^)<えっ?
僕<そう! 『 救助訓練 』 !!僕と梨華ちゃんが遭難しちゃったっていう設定で、救助訓練をやってるところなんだよ!姐さんと僕が抜き打ちで始めたから、僕たち意外誰も訓練だとは気付いていないけどね。どんな時だって不測の事態には備えておかなければならないんだよ!さぁ〜、みんな僕たちを見つけられるかなぁ?
( ^▽^)<( 「 訓練 」 ?...ホッ ) そ、そうだったんだ...。なんか全然覚えてないや...
僕<ということで、僕たちは誰かに見つけられるまでここで待機!!ま、さすがに明るくなり始めたら、ここから脱出してみんなのところに戻るけどね。
( ^▽^)<...うん。 でも本当にここ、寂しい所だね。暗いし静かだし、ちょっと怖い..かも...
僕<...あっ!そうだ!!
( ^▽^)<? どうしたの、隊長??
僕<ん?ちょっと待ってね、確かポケットに...
ゴソゴソ ( ← そう言ってズボンの右ポケットを探る僕 )
( ^▽^)<??
僕<あ、あったぁ! ( 先程の河原で拾った線香花火を取り出す )
( ^▽^)<花火!?
僕<そ、線香花火!これでもやって、ちょっと気分を落ち着けようよ!
( ^▽^)<...うん、そうだね!やろやろっ!!
( カチッカチッ ) ( ← ライターで花火に点火する僕 )
( ショワーッ... )
( ^▽^)<わぁ、スッゴクきれい!まるで光のお花が咲いたみたい!
僕<ホントだー。キレイだねぇ。
( ショワーッ... )
僕<( う〜む....ここで一つ、梨華ちゃんを元気付けるような言葉をかけてあげた方がいいかな... )
( ^▽^)<...... ( ← 線香花火が紡ぎ出す幻想の世界に、ウットリしている様子の梨華ちゃん )
僕<コ、コホン!線香花火というこの美しい光のページェントは、まるで芸能界という世界に大輪の花を咲かせている梨華ちゃんの輝かしい未来を象徴するかのような...
( ^▽^)<あっ、
線香花火の火玉が落ちた!
僕<( ゲッ! ) ゲホゲホ!ゴホンゴホン! ♪ふたりで ひとつ てーにもったー せんこはぁなぁび〜 っと...
( ^▽^)<ん?隊長、梨華の未来がどうかしたんですか?
僕<あ、いやいや、何でもない何でもない! ( あ、危ねぇ... ) それよりも、はい梨華ちゃん、新しい花火。
( ^▽^)<? ありがとう...
( カチッカチッ...ショワーッ... )
( ^▽^)<でもホント、今回のキャンプは楽しかったなぁ...
僕<うん、そうだね。みんなの笑顔を見ることが出来て、僕も嬉しいよ。
( ^▽^)<日頃の不安や悩みも、なんか全部吹っ飛んだ感じがして...
僕<悩み?
( ^▽^)<......
僕<もし良かったら聞かせてくれるかい、梨華ちゃん...。最近の梨華ちゃんは絶好調で怖いものなしって感じに見えてたけど...
( ^▽^)<......ううん。今だって怖いことの方が多いよ。私って本当は弱虫な子だから...毎日が本当に不安だらけで...
僕<......
( ^▽^)<全てを放り出して逃げ出したいって思う時だってあるし、自分が本当に人から必要とされているのか不安を覚えることだってある。
僕<...梨華ちゃん...
( ^▽^)<でもね、そんな時にこそ頑張るの。私に出来る限り...ううん、自分の持っている才能以上に頑張って頑張って、みんなに勇気や元気を分けてあげたいって思うの。 こんな私でも、頑張ればこれだけのことが出来るんだよ、だからみんなもどれだけの困難があろうともそれに負けないで頑張って立ち向かっていこうよ! ..って悩んだり苦しんだりしている人たちを少しでも励ますことが出来たらって思うの...
僕<...梨華ちゃん。
( ^▽^)<ん?
僕<梨華ちゃんが分かちたいもの ・ 伝えたいことっていうのは、僕たち一人一人の心の中に、しっかりと伝わっているよ。 梨華ちゃんが何事にも全力でひたむきに頑張っている姿は、それを見ている僕たちに確かな勇気と元気を与えてくれる。どんなに雄弁な言葉以上に、梨華ちゃんの物事に対する一生懸命な姿勢というのは、見ている人たちに揺ぎ無い希望を与えてくれているんだよ。
( ^▽^)<......本当?
僕<ああ、本当さ。
( ショワーー...パサッパサッパサッ )
( ^▽^)<それにね、時々...本当に時々なんだけど、『 今、私ちゃんと笑えてるのかな? 』 って不安になることがあるの。きっと人から期待されるリアクションを演じることに一生懸命になりすぎて、自分の本当の心からの笑顔がどんなだったか他ならない私自身が忘れちゃっているのかもしれない。私ってどんな顔で笑ってたんだっけ?って...
僕<あのね、梨華ちゃん。
( ^▽^)<うん...
僕<いくらキャラクターを演じなければいけないとしても、自分の素直な感情を押し殺してまでそれに従うことはないと思うよ。君の不自然な笑顔なんてきっと誰も求めてはいないはずだから。 皆はきっと、何のしがらみもない君の天真爛漫なその笑顔に魅力を感じているんだ。真夏の太陽のようなその笑顔に...
( ^▽^)<そっか...
僕<うん。
( ^▽^)<( ニコッ )エヘヘ...
僕<!!
( ^▽^)<今の私、上手に笑えてるかな?
僕<...ああ、とっても素敵な笑顔だ。
( パサッパサッ...バチッバチバチッ )
僕<君達の歌や踊り、そして笑顔は、間違いなく日本中に勇気と元気を分け与えているよ。全国のモーニング娘。ファンが何故あれほどまでに君たちの応援に一生懸命になれるかといえば、みんなモーニング娘。の笑顔に癒されて、その一生懸命さとひたむきさに共感をおぼえ、そしてそんな君たちに対して憧れの念さえも抱いているからだと思うよ。
( ^▽^)<憧れ?
僕<そう、憧れ。きっと君たちは、僕たちが遠い昔に置き忘れてきたはずの、情熱だとかひたむきさだとかいった感情を喚起してくれる存在なんだ。自らのたゆみない努力によってそのことを体現してくれる君たちは、間違いなく僕たちの憧れであり、そして夢なんだよ。
( ^▽^)<夢...
僕<そう、夢なんだ。だからいつまでもずっと輝き続けていて欲しいと、僕たちは願うんだ...
( バチッバチバチッバチッ... )
( ^▽^)<隊長...ありがとう。なんか、元気でた... ( そう言って隣にいる僕の肩にチョコンと頭を乗せる梨華ちゃん )
僕<( ドキッ! ) り、梨華ちゃん...
( 見詰め合う2人 )
僕<......
( ^▽^)<......
( バチバチッ...ジュッ... )
( 線香花火の火が消えて、辺りは再び闇の中へ... )
僕<梨華ちゃん... ( そう言って梨華ちゃんの肩に手を置く僕 )
( ^▽^)<隊長... ( 静かに瞳を閉じる梨華ちゃん )
( ドックンドックン... )
( そして2人の鼓動が、今まさに一つに重なり合おうとしていた... )
と、その時、頭上からまばゆい光が
――
从#~∀~#从<おーっ、いたいた!オーイ、みんなおったで〜! 隊長と石川、ここにおったで〜!! ( ← 手にした懐中電灯で、床下に落ちた僕と梨華ちゃんを照らし出す姐さん )
僕<!!!
( ^▽^)<!!!
( バッ! )( ← 慌てて離れる2人 )
从#~∀~#从<まったく...こんなところで何してんねん!みんな心配して大騒ぎやったんやで!
僕<は、はい...すみません...。 ( つーか、元はと言えば姐さんが... )
从#~∀~#从<フフーン。と ・ こ ・ ろ ・ で♪
僕<( ギクッ! ) ( ← なんかイヤ〜な予感 )
从#~∀~#从<2人して肩なんか寄せあって、一体何しようとしてたん?
僕<( ギクギクッ!! ) え!な、何しようって別に... ( アタフタ )
从#~∀~#从<慌てちゃって、な〜んか怪しいなぁ!ひょっとして隊長、石川にやましいこと、つーか
やらしいこと しようとしてたんちゃうん?
僕<( ギクギクギクッ!!! ) や、やましいことなんてそんな...梨華ちゃんが寝てる間にちょっとしそうになったけど、何とか思いとどまって... ( ← 動揺してる奴 )
( ^▽^)<えっ...?
僕<( ハッ! ) ( ← 慌てて口を覆う僕 )
从#~∀~#从<なんや..ウチは冗談で言ったのに隊長はそんなやらしいことを石川にしたんか!
僕<な、何言ってるんすか姐さん!!
( 〜^◇^)<裕ちゃ〜ん、この中に隊長と梨華ちゃんがいるのぉ? ( ← 矢口さんの後にはハロプロの面々がぞろぞろと... )
从#~∀~#从<
アンタはうちの石川のこと、キズモンにしたのかぁ?!
( 〜^◇^)<!!
面々<!!!!!!!!!!!!
僕<滅相もございません、姐さん!僕は何もやってませんよぉ!!
从#~∀~#从<罰として隊長と石川は助けへん!自力で脱出せぇや!みんな帰るで!
僕<そ、そんなぁ...姐さぁん...(涙)
从#~∀~#从<...なぁ〜んてな、冗談や冗談!ウチは隊長の言うてることちゃ〜んと信じてるって。今助けるさかいにちょっと待っといてな!お〜い誰かロープ持ってきてー!
( そうこうして、やっとのことで助け出された2人。そして建物の外には、笑顔で待ち受ける姐さんの姿が... )
从#~∀~#从<( ニヤニヤ )
僕<( ブルブル... )
从#~∀~#从<た〜〜いちょ〜〜...
僕<は...はい...
从#~∀~#从<全員無事やったことやし、ここは一つパーッと飲みなおそか!?なっ!!
僕<!!!
( `.∀´)<いいねぇ、パーッと飲んじゃお!
僕<!!!!
从#~∀~#从<石川も飲みなおそっ!なっ、石川!
( ^▽^)<えっ?...あっ、ハイッ!! ( ← とりあえずよい返事、みたいな )
僕<!!!!!!
( 酔っ払った時の梨華ちゃんの姿が走馬灯のように蘇る )
僕<ダ、ダメですよ姐さん!未成年の子に飲ませたりしちゃいけません!!
( ^▽^)<??
从#~∀~#从<固いこと言うな隊長!そーれ、みんなで飲みなおしだぁ!ワッショイワッショイ!!
僕<ヒーッ!勘弁してくださいよぉ、姐さぁぁ〜〜ん!!
【 エピローグ 】
こうして3泊4日の楽しいキャンプが幕を閉じた。
帰り道もバスを運転をする予定の僕だったのだが、 この4日のうちに蓄積された疲労は予想以上に激しく、帰りは他の人間に運転を任せて、僕は後部座席で寝かせてもらうことになった。
この4日間は本当に夢のような出来事の連続だった。
宝くじの当選にしてもそう、ハロプロメンバー 全員分のスケジュールを買うことが出来たのもそう。言ってみればそれは僅かな可能性がたまたま全てヒットした、神様がプレゼントしてくれた束の間の夢物語だったのかもしれない。
しかし、それが束の間の夢物語であったとしても、行動を起こす前に 『 そんなことは実現するはずもない 』と、もし僕が諦めてしまっていたら、それは決して実現しえなかったことなのだ。
夢を見ることすらも放棄してしまっていたら、そこまででもう ゲームオーバーだったはずなのだ。
夢を見ることの大切さを再認識することが出来た、そんな4日間だった。
まどろみの世界へといざなわれる一歩手前で、僕の脳裏に浮かんできた言葉、それはこんな言葉だった
――
『 LOVEセンチュリー 〜 夢はみなけりゃ始まらない 』
ハロプロのメンバーの楽しそうな笑い声が聞こえる中、僕はまぶたの重みに耐えることが出来ずに、やがて遮るものの何も無い心地良いまどろみの世界の中へと溶け落ちて行った。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
僕<...
遮るものの何も無ひぃ、心地良いまどろみのぉ...
ジュルジュル...
ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ...( ← 目覚まし )
僕<......んんっ?
( カチッ )
僕<...って、ああ
夢 かぁ。 ( ← しっかりと自分の部屋の中 ) ああ ..楽しかったなぁ、夢の中でのハロプロメンバーとのキャンプ...。あーあ、本当に宝くじで3億ぐらい当たらねぇかなぁ...
( ボリボリボリ... )
僕<フムゥ...とりあえずもっかい寝て、夢の続きでも見ーよぉっと... ( ゴロン )
『 チャリン 』
僕が寝返りを打つと、ポケットの中に入った
全財産 ・260円 が悲しい音色を奏でた。3億円の1/1000000 の財産しか持っていない僕だけれど、将来の自分は間違いなく大物になれるはずだという
全く根拠のない自信 だけが心の中には満ち溢れていた。
『 LOVEセンチュリー 〜 夢を見すぎで始まらない 』
お後がよろしいようで(^^;
( おわる )
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